この記事では、話には聞いたことがあるけどもちょっと敷居が高そうなプリズナートレーニングというのを、女性のフィットネスという観点から考察したものです。
結論から簡単に言うと、
美容や健康に興味があってもなかなか時間が取れない女性にこそ最適なトレーニングだと思われる
という考えからこの記事を書きました。
日本で言うプリズナートレーニングと言うと、
(プリズナートレーニング Google ブックスより)
この表表紙だけ見て女性だったら手に取るのをまず止めるだろうという、明らかなターゲットの絞り込みすぎかマーケティングの失敗から、ほとんどの女性に対してアプローチが出来てないのが実情だと思います。
いや、別に絵はかっこいいし、逆に「グラップラー刃牙」好きな女性なら率先して手に取りそうでもありますが・・・ ちなみに僕はこのマンガは見たことありません。
ちなみに英語版の原著はこんな感じです。
(Convict conditioning Google ブックスより)
ちょっとイメージ的には映画「ショーシャンクの空に」を彷彿とさせるようなかっこいい表紙ではないですか?
確かにこの本の最終的に目指すところは獣のような基礎体力を養う所にあるわけですが、その体系化された知識はフィットネスを目的にトレーニングジムでウェイトトレーニングなどにいそしむ女性にとっては特に、有益な情報なのではないかと残念でなりません。
この記事の目次はこんな風にしてみました。僕は昔ラグビーをしていて、怪我を何度かしており、そのためトレーニングをしてないと色々ガタがきてしまうので結構な長い期間ウェイトトレーニングをしてきました。
その経験からウェイトトレーニングと比較しながら話を進めて行きたいと思います。
目次:
1.ウェイトトレーニングは鍛える部位が多いほどメニューが無限に増えていく
2.ウェイトトレーニングで本当に筋肉を大きくしようとすると、ものすげー時間がかかる
3.ウェイトトレーニングには怪我が付き物
4.プリズナートレーニングと怪我
5.プリズナートレーニングと鍛えられる筋肉の話
6.プリズナートレーニングと設備
7.プリズナートレーニングとダイエットの話
8.そんな理想的なことばっかり言われても信じられない?百聞は一見に如かず、やってみよう!
9.子ども達にも教えてあげて欲しいトレーニングとして
10.最後に
では、一つ一つ、かみ砕いていってみましょう。
1.ウェイトトレーニングは鍛える部位が多いほどメニューが無限に増えていく
最近はジムなどで女性が筋力トレーニングをやっている光景をよく見るようになりました。それこそ昔はジムと言えば汗臭い男どもの園で、何を想像しているのか801なのか、遠巻きに見ている女性を見るぐらいのものでした。
僕もまあ、男の子ですのでそういう女性たちのメニューを目の端で追ったりするわけですが、なかなか本格的に筋肉を追い込んでいる女性を見ることはありません(そういう意味ではほとんどの男性もそうですが・・・)。
言うまでも無く、人間の体には無数の筋肉があります。
やれ上腕三頭筋だの、大臀筋だの、三角筋を鍛えるにはどーのだの、綺麗な僧帽筋を鍛えるにはどーのだの、なんだいその胸鎖乳突筋は?だの、その内「どこまでぼくをー・・・魅了するんだーい?」と言い始めるんではないかと思うぐらい、ボディビルディングや筋トレ大好き男子は色んな所を鍛えます。
(意味が知りたい人はGolden Eggs で検索っ)
しかし、ここで大きな問題が出てきます。ウェイトトレーニングのマシンやダンベルなどのトレーニングメニューはそれこそ無数にあって、それぞれが狙った筋肉を鍛えることを目的としています。
僕はボディビルディングをやっているわけではないのでそこまで本気ではやらないですが、以前バーベルやダンベルを備えたジムに通っていた時のメニューが以下のようなものになります。
*****<メニュープログラム>*****
ベンチプレス (80kg)x10 (70kg)x10x2 (60kg)x10x2 (50kg)x10x3 (40kg)x10x3
チンニング (61kg)x10 (54kg)x10x2 (47kg)x10x2 (40kg)x10x3
ダンベルショルダープレス (22kg)x10x2 (20kg)x10x2 (18kg)x10x3
サイドレイズ (12kg)x10x2 (10kg)x10x2 (9kg)x10x2
ワンハンドローイング (24kg)x10x3 (20kg)x10x3 (16kg)x10x3
ダンベルカール (12kg)x10 (10kg)x10 (8kg)x10
デッドリフト (67kg)x10 (57kg)x10 (47kg)x10x2
*****< こ こ ま で >*****
上から6つ目まで全て上半身で、主に肩周りのトレーニングになります。僕は昔、肩の亜脱臼を何度もしているため、肩周りの筋肉が落ちると痛くて横になって眠ることができなくなるのと、スクラムで首を痛めて頚椎狭窄とかいう骨が神経を圧迫する状態になっているので、筋肉でサポートしてあげる必要があるからです。
上半身のメニューそれぞれが主に対象としている筋肉は
・ベンチプレス ⇒ 大胸筋、上腕三頭筋
・チンニング ⇒ 広背筋、上腕二頭筋、僧帽筋下部
・ダンベルショルダープレス ⇒ 三角筋、上腕三頭筋、大胸筋上部
・サイドレイズ ⇒ 僧帽筋上部、三角筋
・ワンハンドローイング ⇒ 大円筋、僧帽筋中・下部、上腕二頭筋
・ダンベルカール ⇒ 上腕二頭筋
それぞれのメニューでは正しい姿勢が要求され、正しく行うことで効果的に特定の筋肉部位を鍛えることができるようになるわけです。
そして効果的に特定の部位を鍛えることで、その部位を「大きく」することができるわけです。
なので、たまーに何かを間違った筋トレ男子で胸と腕だけ異様に太い人がいたりします。これは見る人が見るととても痛いです。
ええ、本当にとてもイターイ子に見えます。
僕も実は下半身のメニューをあまりできないので、やはり見る人が見ると痛い子なんだと思いますが、はっきり言って全部やろうとするととても1・2時間では終わらないぐらいのメニュープログラムになってしまいます。
それこそジムに住む覚悟がいります。
女性のトレーニングに対する期待は様々だと思いますが、例えばバストアップとヒップアップをしたいからそこだけ・・・だとしても、ウェイトトレーニングでは相当なメニューが考えられます。
一応言うだけ言っておきますが、特定の部位だけ鍛えるのはお勧めしませんしね。
つまり、それこそ全身を鍛えるために週5日をジムで過ごす生活が考えられますか?と言うことなんです。僕みたいな男の子ならまだしも、女子にそんな時間があるとは思えません。
それこそ美容や健康、家事にストレス解消に女子会とやること腐る程ある女子にそれら全てを捨てるほどの魅力などウェイトトレーニングにはないです。
2.ウェイトトレーニングで本当に筋肉を大きくしようとすると、ものすげー時間がかかる
次に、僕の同じ日のメニューのベンチプレスだけを見ていきたいと思います。
(80kg)x10 (70kg)x10x2 (60kg)x10x2 (50kg)x10x3 (40kg)x10x3
トレーニングプログラムも千差万別なので色々なやり方があるんですが、僕が当時やっていたのはいきなり限界近くの負荷から始めて、徐々に下げていくというのをやっていました。
下から始めて負荷を上げて最後にまた下げる方法とか、ひたすら同じ負荷を繰り返す方法なんかもありますが、僕の場合はそんな時間を掛けていられないので上のメニューにしていたわけです。それでも余裕で30分ぐらいかかります。
これでようやく胸の筋肉がでかくなるわけです。
そしてこれはメニュー1つだけです。ちなみに僕は上のメニュー全てを1回で済ませてました。何回も行きたくないですもん。。。
今はちょっと太ってしまっているので、カップは大体AA ぐらいですが、これだけやってAA カップはぴえん (ノД`)・゜・。 です。ええ、本当に。
(補足:今は太っていますのでAA ですが、痩せると大体C カップぐらいだったと思っています。自己の名誉のために付け加えさせていただきます。)
まあ、カップは本当ですが言いたいことはそこではなく、筋肉を効果的に大きくしようとすると、どうしても回数が必要になると言う点はご理解いただけるでしょうか。
僕みたいな中級者でも110回ぐらい反復を行うような感じになります。
ちなみに大胸筋、大腿筋や上腕三頭筋などに代表される大きな筋肉というものは48時間ぐらいで回復すると言われており、本気でウェイトトレーニングするならば大体二日おきに同じメニューをするか、同じ筋肉を違うメニュー(若干違う筋肉を鍛える意味で)で鍛えます。
上級者目指したいですか? ・・・僕は嫌です (;´Д`)
逆に、筋肉を大きくしたいじゃなくて、細くしたいと言う人もいるかもしれません。
僕はやったことないので確かなことは言えませんが、聞くところによると細くするには負荷を下げて回数をこなすのだそうです。
ええ、つまり回数は増えます。より時間がかかると思われます (; ・`д・´)
(そんな回数とかまぶしすぎて耐えられないっ (;´Д`) と、仰せのうちのリアン君です。)
3.ウェイトトレーニングには怪我が付き物
重量挙げの選手を例に挙げるまでも無く、ウェイトトレーニング上級者はサポーターをしている人が多いです。
腰につけるものや肘、膝、手首に巻くものやプルダウンの握力を補助するようなサポーターまであります。
これは主に二つの理由があって、一つは「自分が目的としている筋肉以外がトレーニングについていけないために補助する目的」と、もう一つは「怪我を防止若しくは既にしているためにそれ以上ひどくならないようにする目的」です。
例えば懸垂に似たメニューでプルダウンと言うものがありますが、これなどは握力が無ければほとんど筋肉に届くトレーニングができません。
そこで登場するのが握力を補助するサポーターなのですが、このような形でトレーニングすること自体、筋肉はおろか関節まで犠牲にして特定の部位を鍛えることになります。
関節周りの筋肉が発達していない状態で関節がきちんと決まらないままトレーニングをすると、関節周りの軟骨をすり減らしたり腱を痛めたりという結果になってしまいかねないという意味です。
それでもなんとかウェイトトレーニングに慣れてきて、ある程度効果が出てくると欲が出てきます。「もっと大きな筋肉にしたい」「より大きな負荷をかけられるようにしたい」など、人それぞれですが、ちゃんとやると3か月や半年すると目に見えて効果が出てくるため、やればやるほどわかりやすい結果を求めていく方向にベクトルが向いていきます。
さらにお金をかけてトレーナーがついてくれるようなジムに行くとそれこそトレーナーがものすごい勢いで褒めてくれます。その頃にはジムの友達なんかも増えて、お互いの変化なども褒め合ったりするでしょう。
ここまで来るとパブロフの犬の出来上がりです。「もっと・・・もっと・・・」と求めていく内に骨や関節、その周りの筋肉が未発達の状態で特定の部位のみに注目してトレーニングを積み重ねていき、サポーターが必要な状態にまで自分を追い込んでいくことになってしまいます。
そこまでしねーし(笑) という方もおいでだと思いますが、短時間でより大きな効果を求めるようなメニュー、例えばデッドリフトというメニューなどは、サポーター無しで慣れてない人がするとへたするとヘルニアになってしまいます。
トレーナーがついていないようなジムで安くあげようとするとそれなりに知識が無かったらすぐに怪我して止めることになります。
健康やより綺麗な体を求めていったら、真逆の結果になったなんてことが普通にあるのがウェイトトレーニングの怖いところなのです。
(普通に寝ていると最近保護したラズライトに襲われるため、段ボールで身を守るリアン君。猫だって怪我しないように必死ですっ ( ゚Д゚) )
4.プリズナートレーニングと怪我
では、プリズナートレーニングでは怪我しないか?と言うと、100%ではないと思いますが限りなく怪我とは無縁なトレーニング方法だと言えます。
そもそも、必要な筋肉が発達していなければ実力以上の負荷のトレーニングはほぼ不可能です。
また僕の話で恐縮ですが、僕は下半身のトレーニングをあまりしてきませんでした。腹筋もですが、そもそも嫌いなのが一つ、そしてもう一つはどうやらラグビーをやっていた頃に左脚の裏モモ(ハムストリング)をかなり広い範囲で断裂してしまっていたみたいだからです。
以来、無理なトレーニングをすればすぐに脚はつるし、ひどくなれば腰まで痛めてしまいます。
また、腰も柔道とラグビーで軟骨が一つ潰れてしまっており、20歳の時に「既に80歳台ぐらいに軟骨がすり減っている」と言われたぐらいです。
なので、同じ姿勢で長時間作業をするとすぐに腰にきます。
そんな僕ですが、ラグビーでスクラムの最前線をしていたこともあり、大腿筋(太ももの前側)はかなり発達しており、ウェイトトレーニングの「マシンレッグプレス」(太ももを局所的に鍛えるマシン)なら180kg ぐらいは今でも普通に出来ます。
つまり、太ももの前側は発達しているものの、裏側は痛めてあまりうまく動かない状態になっているわけです。
さて、このような体でプリズナートレーニングの「ワンレッグスクワット」つまり片足でスクワットができるか?と言われると全くできません。
理論上、スクワットで一番使う大腿筋は180kg の負荷でもトレーニングできるわけですから、両足で160kg、つまり今日現在80kg の体重の僕でも出来るはずですよね?
しかし、プリズナートレーニングでは自分の体のバランスを保ちながらトレーニングをするため、その他の筋肉が十分に負荷に耐えられる程度鍛えられていないと姿勢を保つことさえ難しいです。
このように、怪我をほぼ気にせずにできるトレーニングなのですが、更に!
怪我のリハビリにも有効っぽいんですっ ( ゚Д゚)
これは本の中でも書かれていることなのですが、僕自身も経験したことです。
こちらの記事でも書きましたが、今年のウニ採りではウニを採りすぎてしまい、身の洗い出し作業で長時間同じ姿勢だったため本格的に腰を痛めてしまいました。
経験的にはしばらく引きずりそうだった痛め方だったのですが、来年に向けてプリズナートレーニングを始めてブリッジを続けた所、たった二日で痛みが解消し今ではほとんど腰の痛みを感じることも無くなりました。
プリズナートレーニングとウェイトトレーニングの決定的な違いはトレーニングが鍛えようとしている筋肉と鍛え方だと考えます。
ウェイトトレーニングでは対象とする筋肉(主に見えやすい、若しくはある動きを主に行う筋肉) を大きく、より大きな負荷に耐えられるように鍛えようとするのに対し、プリズナートレーニングでは体を支える部位につながる関節全てを対象に、その関節につながるほぼすべての筋肉を同時に鍛えようとします。
こんな風に考えてみてください。
建設現場で使うクレーンは、重いものを吊り上げることができます。
このクレーンが吊り上げることのできる荷重は、見た目だけだとエンジンとそれが釣るワイヤーによって決定付けられるように思われるため、ウェイトトレーニングの考え方ではエンジンとワイヤのみを徹底的に鍛えようとします。
対してプリズナートレーニングでは、ワイヤを支える支柱のみならず、車体を支えるベース、荷物を吊るフックなどから先に強化していこうとします。
エンジンとワイヤのみ強いクレーン車はエンジンが耐えられる荷重の限界を伸ばそうとすればするだけ、支柱やベース、フックが荷重に耐えられなくなります。
こんな感じでウェイトトレーニングではやればやるだけ怪我のリスクを増やしていくことになります。
対してプリズナートレーニングではエンジンなどよりも先に土台となる車体やフックなどを鍛えるため、最終的にエンジンやワイヤを鍛える段階になっても無理なく荷重を増やしていくことができるようになるわけです。
これならなんとなく無理なくできそうですよね?
(あんまり暴れるのでヒャッハーにされたラズライト。なんでもやりすぎは禁物です。)
5.プリズナートレーニングと鍛えられる筋肉の話
プリズナートレーニングでは鍛える筋肉の考え方が違う点について述べてきましたが、鍛え方についても違う視点を持っています。
詳細は本を参照していただきたいのですが(著作権と、そこまで行かないにしても著者に敬意を表するため)、基本的にはある程度一つのステップが一定のレベルでこなせるようになった段階で次のステップに進めるようになっています。
例えばウェイトトレーニングでは筋肉の繊維全てを限界まで追い込んでいくことで肥大化を目指すようなトレーニングをします。
上で書いたように、少しずつ負荷を下げながら限界になるまで反復するようなトレーニングをするのはそのためです。
当然、筋肉には血液が集中し、いわゆるパンプアップと言われる状態になります。これを定期的に繰り返すことで最終的に筋肉が短い期間で大きくなるようにしているわけです。
対してプリズナートレーニングでは基本的に一つのメニューを次のステップに進める回数になるまで続けます。
トレーニングですのでそこは個人の自由にできるところではあるんですが、次のステップに進める回数ができるようになってすぐに次のステップに進むと、驚くほどギリギリできるように回数設定されています。
このためプリズナートレーニングを本の勧める通り続けても、筋肉が大きくなることはあまり期待できないように思われます。必要に応じて自分ができるステップより低い負荷のものを回数を多くしてトレーニングするなどの工夫が必要かもしれません。
ただし、冷静に考えれば、こと女性の方々に関していえば、ウェイトトレーニングで求めるような大きな筋肉は必要ないのではないかと思います。
仮にバストアップが目的だとして、大胸筋を肥大化させたとしてもバストが大きくなるのではなく、バストの下の筋肉が大きくなるだけだからです。
やりすぎるとシリコン入れたのか?みたいな形になります。いや、よくわからないですけど・・・ (; ・`д・´)
僕は男の子ですのでここから先は想像でしかありませんが、バストアップを期待するのであればおそらく大胸筋の上部や小胸筋など、普通のベンチプレスなどのトレーニングでは鍛えられない細かな筋肉を総合的に鍛えた方が求める結果に近づけるのではないかと思います。
考え方としては土台を大きくするというよりも、バストの周辺を吊っている筋肉を強化する方が理にかなっているように思われるのです。
それ以上に、バストアップなどに即効性のあるのは姿勢の矯正ではないかと思われます。
そのため、おそらく体幹トレーニングなどは実効性の高いものとして経験のある女性からの支持は高いものなのではないでしょうか。
プリズナートレーニングのすごいところは、見た目稼働している筋肉以外でも姿勢を保持するため体幹トレーニングにかなり近い効果を発揮するところです。
そして、体幹トレーニングよりも優れているところは、一定の動作を決まった回数行うことで区切りをつけることができるところで、体幹トレーニングのように姿勢の保持をしたまま耐えるという苦行を経験せずに済みます(トレーニングそのものは辛いのでそこは変わりませんが)。
逆に体幹トレーニング程メニューは多いものではないですが、基本6つの種目だけでカバーする筋肉の種類は非常に多く、その分限られた時間内でトレーニングを終わらせることができる上、段階を追って運動強度を強くしていくことができる内容になっています。
これなら続けられるような気になってきませんか?
(見よっ この見事な僧帽筋! 人間にだって本来、自然に持っている強さがあるんです。)6.プリズナートレーニングと設備
ここまでいいことづくめのような書き方をしてきたプリズナートレーニングですが、自分の体の重さでトレーニングするとは言え、まったく設備が必要ないということではないです。
必要なものを列挙してみると:
・鉄棒(ぶら下がることができ、前方に足を上げるスペースがある場所。足が付かないところが望ましい)
・バスケットボール若しくはサッカーボール
・テニスボール(必要に応じて)
・タオル
下の三つはレベルが高くなれば必須になる項目で、レベルが低い段階ではあまり必要ないかもしれません。
この中でも一番アクセスが厳しいのは鉄棒なのではないかと思います。この点については田舎に暮らしている僕も色々と試行錯誤していますが、工夫次第でベストではないにしても近い環境を作ることは可能です。
(押入れの縁を掴んでレッグレイズをやってみる。当然ながら持っている所が体重の荷重に耐えられるかは確認が必要。)
事務所でトレーニングをする必要があるときはこのようなところでやってます。家で出来る時は家の庭?に作った足場用の単管でこさえたぶら下がり棒を使用しています。
それと、僕は週に1回だけトレーニングジムに行っていますが、プルダウンのみ別メニューを構成して行っています。
これは場所的な意味と、一応週に1回ぐらいは人のいるところに行きたいという不純な理由もあります。
しかし、週に何回もトレーニングジムに行くことを考えれば、鉄棒だけの問題なら住んでいる場所の近くに見つけられそうなものだと思います。
仮に僕のように恵まれた環境にいたとしても、毎回車で10分かけてジムに行き、着替えてトレーニングする手間を考えるとジムに行くことだけで結構敷居がかなり高くなりますが、おそらく週に1回か2回、鉄棒のあるところに行くだけで済むと考えれば敷居はかなり低くなるのではないでしょうか?
また、背の高い鉄棒が必要なメニューはかなりレベルが高い(懸垂をするか、ぶら下がって脚あげ腹筋をするレベル)ためトレーニング開始当初はそこまで考える必要はないかもしれません。
プリズナートレーニングで行う6つの種目の内、鉄棒が必要なのは上の二つのみで、他は完全に床とボールがあれば可能です。
ボールはDIY ショップなどで3,000円程度で購入できるので、会員制ジムの半月分を一回払ったつもりで購入すれば事足ります。
ほぼ場所を選ばず、ほぼ自分の好きなタイミングで一回一時間程度でできるトレーニング。
普段の生活の中に組み込んだところを想像してみて下さい。
(睡眠時間だって大事な時間です。貴重な時間を有効に使いましょう!)
7.プリズナートレーニングとダイエットの話
ウェイトトレーニングとダイエットの話はその界隈では非常に話題に上りますが、正直言ってあまり親和性が高いものではないと思われます。
何故か?ウェイトトレーニングの究極的な目的が「筋肉を太らせる」ためだからです。
そのため、ボディビルダーの体は季節やタイミングによって膨らんだり縮んだり、とても体に悪そうです。
まずボディービルダーにとって、筋肉の大きさは必須のものとなります。筋肉の束の太さをバルク、と呼ぶそうですが、「ナイスバルクでーすっ ( ゚Д゚)」なんて掛け声があるぐらいですから。
一生に一度ぐらいは言われてみたくもありますが・・・ ( ̄ー ̄)
そしてこの筋肉を太らせるという行為で必須になるのが炭水化物です。よくプロテインが話題に上りますが、たん白質を必要としている筋肉に届けるには絶対的に(炭水化物に代表される)糖質が必要になるからです。
ラグビーでも体重が一つの武器になることを脇に置いたとしても、やはり筋肉を太らせる必要があるため合宿などでは最低限食べなければならない量を決められたりします。合宿だと大体毎日試合しますしね・・・
僕がいたチームでもご多分に漏れず、合宿中の新入生は毎日、白米どんぶり五杯が謎の必須課題として課せられていました。
僕は現役当時、普段から吉野家さんの牛丼特盛を一食三杯とか食べていたので全然苦しくもなかったのですが、部員のほとんどはこれが一番辛かったと当時を振り返ります。
毎食後、食堂に居残りさせられてシクシク泣きながら白米だけ食ってたシュウ君、元気でやってるだろうか?
(ラズライトに追っかけまわされて激やせしてしまったリアン君を尻目に、何故かぷくぷく太ってしまったこころ嬢。女性は強いっ ( ゚Д゚) )
話は逸れましたが、筋肉を育てることを目的としたウェイトトレーニングの鍛え方では、ダイエットとの両立が当然難しくなります。
食べないとトレーニング中に破壊された筋肉は成長するどころか元に復元することもできず、求めている結果はおろか、逆効果になってしまいかねないからです。
なので、ボディービルダーの方々は普段体を大きくするトレーニングを行い、大会などの前には徹底した食事制限を行って体脂肪を落としていくそうです。
ボディビルダーの食事制限でおそらく最も有名なのは故、マッスル北村さんでしょう。
もはやレジェンドと化したマッスル北村さんは体脂肪を極限まで落とすため、脂質と糖質を完全に断つという方法に及びました。
そして体脂肪を極限にまで落とした結果、生命維持に必要なエネルギーまで枯渇させてしまい、本当にその命を落とされてしまったのです。
その最後は本当に壮絶だったらしく、救急搬送された病院で看護師さんに「ちょっとでも食べないと死んじゃうわよ?!」と差し出された飴ちゃん一個すら拒絶するストイックぶりだったそうです。
おそらく近代において歴史上、即身仏以外では、ある種の絶食による自発的な死(望んだ結果ではないでしょうが)に至った最初で最後のケースではないでしょうか。
ここまで極端な例でなくても、ダイエットにおける筋肉量は基礎代謝の増加の助けになるにしても体重減少にはつながりませんし、筋肉量の増加を求めるとどうしても食事制限が難しくなります。
それこそ僕がこの記事を書いている時点で行っているような炭水化物や脂質の摂取量を計算し尽くした食事にならざるを得ません。
そして制限せざるを得ない栄養素の中の脂質は、人間の体では細胞膜などを構成する重要な要素の一つであり、この要素が足りなくなると肌荒れなどにつながる可能性は否定できないはずです。
あれ?美容と健康のためのトレーニングですよね?なんか失う物が多すぎやしませんか?
(猫の美容には丸っこさは欠かせない要素なのよ、と言わんばかりのこころさん。)この矛盾に対抗すべく、トレーニングジムなどでは様々なコンテンツを用意して様々な人々のニーズに応えつつ、利益を上げ続けるという綱渡りを強いられていると言えます。
どんなに否定しても、トレーニングマシンやバーベル、ダンベルなどの維持のため使ってもらわないとならないからです。
有酸素運動をして健康的にダイエットする方法があるじゃないか?という意見もあると思います。ランニングマシンやその他の有酸素運動を行う機械もジムにはありますよね?という声が聞こえてきそうです。
こんなことを言うのは非常に心苦しいのですが、普通の有酸素運動だけをしても脂肪の減少にはほとんどつながりません。有酸素運動は健康維持にはとてもとても大事だと思いますが、どうやったって基礎代謝以上のカロリー消費は普通の現代人にはとても無理です。
例を取ってみると、最近有名になったラグビー日本代表選手のシーズン中の想定カロリー消費量は1日5,000kcal 程度だそうです。
また、日本人では初めて、単独無補給で南極点に到達した荻田さんが「激レアさんを連れてきた」でおっしゃってられたのは、彼が想定したカロリー消費は1日当たり8,000kcal ぐらいだったそうです。マイナス30度以下の極寒では、大気で体が雑巾のように絞られるようだったと述懐されておられました。
ちなみに3部リーグの一般的なチームだった僕のチームの合宿中(おそらく代表チームのシーズン中に近いスケジュールになるんじゃないかと想像)は午前4時間、35分ハーフの試合1試合、午後2・3時間ぐらいの練習でした。
ほぼ一日練習している勢いになるわけです。このぐらいやれば多分、運動で痩せることは可能です。それかマイナス30度以下の極寒の中で一日中歩くとか・・・?
そもそも、これはもはや有酸素運動ではありませんよね?
人間の体はそもそも、一日中体を動かして餌を探すことを長年前提としてきたものだと思われます。そのため、本当のことを言えば一日中体を動かす仕事に就くのが理想の体型を手に入れ、それを保つ最善で最短・最良の方法だと思われます。
その点で言えば、動作の中で歩くことを禁じられた(極端かも知れませんが)都内の佐川急便の配達員さんなどが理想的です。
それか都内の楊重センターで荷揚げなどをするとか・・・
どなたも体脂肪がほとんどない、すごい体をしておられましたよ。腰を痛めたりと長くできる仕事ではないと思いますが・・・
ここまでトレーニングジムでウェイトトレーニングと有酸素運動を行うことでダイエットの目的を達成することの難易度がいかに高いかについて書いてきましたが、それではプリズナートレーニングはどうなのでしょうか。
まず、プリズナートレーニング自体、筋肉の大きさに重きを置いたトレーニングではないことが指摘できます。
(筋肉の大きさも大事かもしれませんが、柔軟性や敏捷性なども含めた強さこそ本当の強さと言えます。こいつはこれ以上強くなってもらっては困るのですが・・・。)
たまに「このトレーニングでは筋肉は付かない」とか言う的外れな指摘を行う人を見かけますが、全くと言っていいほどプリズナートレーニングについて理解していないと思われます。
厳密に言うと、このトレーニングでは「筋肉を付ける前の土台を作る」ことがメニューのほとんどだからです。
それは何故か?
単に大きな筋肉という張りぼてを作ることよりも、自然界の中で通用する基礎的で、総合的な人間という動物の強さを鍛えると言う一点に主眼が置かれているからです。
もっと簡単に言うと、単純に強くなるため、この一点に尽きます。
僕が荷揚げの仕事をしていたころ、絶対にこの人には敵わないと思った人はほぼ例外なく見た目は僕よりも痩せていて、腕や胸も僕よりも細い人達でした。
ただ、前腕や肩、足腰がめちゃくちゃしっかりしていて、それこそ240kg の荷物を背中にかるってのそのそ歩くなどの物理法則をほぼ無視したかのような芸当をしてのけていました。
または、80kg ある給湯器(マンションの通路とかにある、あのでかいタンクです)を一人で横から抱えて垂直に持ち上げるとか、一箱25kg ある床材を4つ肩に抱えて駆け足で100m 先に運び続けると言うかけっこで競争するとか・・・
普通はそういう超人的な強さは仕事でめちゃくちゃな重量物を持ち続けたりするような人にしか到達しえないものだと思うのですが、プリズナートレーニングで目指しているのはこれに近いものがあります。
そのため、無駄に筋肉を付けるようなメニューにはなっておらず、長時間行うと言うよりは毎日ほんの少しずつ鍛えていくようなものになっています。
イメージとしては昔の少林寺拳法のマンガとかで走る時に背負う荷物の重さを毎日追加するとか、砂を叩くところから始めて最終的に岩を砕こうとする修練をするのに近いものがあると思います。
このようなトレーニングのため、栄養を補給し続けるとか、たん白質を通常の2倍取るとかそういうことはほぼ必要なく、ダイエットしながらでも無理なく習慣化することが可能なものとなっています。
実際この記事を書いている僕自身、現時点で基礎代謝量程度のカロリー摂取で毎日プリズナートレーニングをしてもエネルギー不足で体が動かないという感じはないです。
むしろ、自分の重さでトレーニングしているわけですから、体が軽くなるにつれて少し楽になってきている感じがするのは当然だと思われます。
まだダイエットの途中なので確実なことは言えませんが、体が必要とする最低限の栄養を総合的に取るだけでも成り立つトレーニングなのではないかと考えています。
トレーニングをして健康的な体を作りつつダイエットも同時にやって無理がない。どうですか?理想的な生活習慣を想像できませんか?
(猫が一日の大半を寝て過ごすのだって代謝を抑制すると言う立派な建前があるんです。こいつの場合は元野良猫のくせに熟睡しすぎですが・・・。)
8.そんな理想的なことばっかり言われても信じられない?百聞は一見に如かず、やってみよう!
確かにどこの馬のホネともつかないおっさんに色々言われても信用はできないと思います。
なので、ちょっと信条には反しますが、本の内容をほんの少しご紹介します。
本のトレーニングの種目は大きく分けて6つのみです。
1.腕立て
2.逆立ち腕立て
3.懸垂
4.腹筋
5.スクワット
6.ブリッジ
この中で、一番現代人が日常的に行っていない運動であると思われるブリッジをやってみましょう。
プリズナートレーニングのブリッジの項目で一番簡単なショートブリッジ(Short bridges) を紹介します。
仰向けに横になって膝を立てます。
腰を上げて膝から肩までを一直線にします。
可能であれば上げるまでにふた呼吸、頂上でひと呼吸、降ろすまでにふた呼吸のペースでやってみましょう。
次のステップに進む目安は50回を3セットできたところです。出来る回数を、できれば2セットやってみましょう。
これを2・3回、少なくとも中一日空けて行ってみて下さい。大事なのでもう一度言います。絶対に1日以上は間を空けて下さい(月曜日にやったら次は水曜日以降、48時間以上空ける目安です)。
日常的にこのような運動をしている人は別ですが、2回目を行ったぐらいで体に変化を感じることと思います。
背骨や腰骨、股関節周りには筋肉が無数につながっており、普段から一番使っている筋肉のはずですが、ここを運動で使う機会は現代人には非常に少なくなっていると思います。実際僕もそうでした。
僕の主観で恐縮ですが、まず、2回目で脚を引きずる程度の腰痛が解消しました。それと、体全体の血流が良くなったのか、強い高揚感とやる気をトレーニング直後に感じました。
腰痛を持っているにも関わらず、トレーニング自体は無理なくできたことも大きなポイントだと思います。
これに近い効果のあるウェイトトレーニングとしては皆大好きデッドリフト(バーベルを地面に置いたところから立ち上がった位置まで持ち上げるメニュー)などが考えられますが、デッドリフトのように荷重を腰に掛けるようなものではなく、自重で行えるのがとても有り難いです。
というのも、デッドリフトは重い負荷を腰に掛けることで筋肉を鍛えようとするあまり骨と関節に負担を掛け過ぎてヘルニアを起こす危険が常に付きまとうからです。
また、これは9つあるブリッジのステップの一番最初のステップに過ぎず、レベルを上げていくにつれて背骨と腰回りの柔軟性と筋肉の強化を同時に行えるメニューになっています。
ちなみにこの本で紹介されているトレーニングステップの最初のステップのほとんどは怪我などで一般的な自重トレーニング(普通の腕立てなど)ができない人を前提にしているため、よっぽどのことがない限り全くできないということは無いです。
参考までに腕立ての最初のステップは壁に手を突いて斜めに腕立てします。
そして、このように無理なく始められて、全てのステップをクリアするとトンデモなく強靭な関節と筋肉を作ることができるメニューが6つ、体系的に網羅されているのがプリズナートレーニング(原題:Convict conditioning ブログ主訳:有罪判決を受けた囚人のフィットネス)という本なのです。
9.お子さん、将来のお子さん、甥っ子さんや姪っ子さんにも教えてあげて欲しいトレーニングとして
現代の子ども達は色んな習い事をしていると思います。その中でもサッカーや野球、バスケットボールなどのメジャースポーツやバレエ、バレーボールなど一流のアスリートを夢見て頑張っている子ども達も多いんじゃないかと思います。
経験者から言わせていただくと、ラグビーだけはやめておいた方がいいと思いますが、最近の人気でラグビーも候補に上がってくるのにはとても複雑な気持ちになっています。が、ラグビーを行うならそれも良い経験でしょう。
ラグビーは言うに及ばず、上に挙げたメジャースポーツに加えて卓球やバドミントンに至るまで、とかくスポーツというのは体の、特に関節や腱に非常な負荷を掛けるものです。突発的な事故による怪我のリスクも常に付きまといます。
プロ野球のピッチャーを夢見て肩や肘を故障して好きな野球自体を諦めざるを得なくなった子どもの話などは最低一度は聞いたことのある話なのではないでしょうか。
上に述べたウェイトトレーニングに限らず、20世紀に発展したトレーニングやスポーツはあまりに特定の機能に着目しすぎてとても重要な要素を見逃してきた可能性があります。
特定の動きをする筋肉以上に、人間の関節は日常生活を支える非常に重要な組織なのは当たり前すぎるのか意外と見落とされがちなのです。
(肘神様を崇めよ!!)
また、体の発達がまだ途上にある子ども達は、大人以上に関節の故障のリスクに曝されており、そして関節の故障はその後の一生を左右しかねない問題です。
スポーツクラブなどでも柔軟体操やストレッチなどで怪我の防止に努めているとは思いますが、それでも充分とは言えないのはスポーツをやっている子どもの怪我が尽きないことからも一目瞭然です。
僕が大学時代、ラグビーでスクラムの一番深い位置である3番プロップをレギュラーとして続けられたのも、振り返ってみれば中学一年生の一年間のみ、器械体操をしていたからなのではないかと思っています。
プロップと言うポジションの、基本的に100kg を超えたデブ(まれにガンダム体型と呼ばれる固いデブ)の中にあって、70kg そこそこで半身不随や四肢の動かなくなるような障害に見舞われなかったのは、この器械体操で養った柔軟で強靭な体幹に依るところが大きいのではないかと考えています。
プリズナートレーニングを冷静に見てみると、器械体操での肉体強化に非常に近しいところがあります。が、若年で器械体操を行うのはあまりお勧めできません。それこそ関節周りを強化しすぎて成長を歪な形で止めてしまいかねないからです。
4歳ぐらいでムキムキになった子どもがYoutube で有名ですが、ちょっとその後が心配になってしまいますよね?
そういう意味では自重トレーニングであるプリズナートレーニングは一定のレベルまでは非常に有効と言えると思います。特に、関節などの強化によって得られる怪我防止の効果が高いのではないかと考えるのです。
そこで、もし子ども達の未来を見据えてプリズナートレーニングを子ども達に教えていただける方がおいででしたら、経験的な話で申し訳ありませんが以下の二つを守っていただいた上で教えてあげていただけるでしょうか。
①メニューの内、片手、片足で行うものは16歳ぐらいまでさせない
②例え楽にメニューをこなすことができたとしても、16歳ぐらいまでは1セット50回を超える反復をさせない
もちろん成長の段階やその時々で求められるパフォーマンスによって必要になってくる場面もあるかもしれませんが、発達過程にある子ども達には過剰な反復による筋肉の異常発達(②)も、過剰な負荷による関節の成長に対する干渉(①)も避けたいところだからです。
過剰な負荷については、体重60kg 程度の体重の人間が片手で腕立てを行う場合の負荷を単純に計算すると、単純な腕立てでは6割の36kg の負荷がかかるのに対して、片手で行った場合72kg (片手で36kg できると両手で72kg できる計算になるため)と大体ウェイトトレーニングを本格的に始めて1~3年しないと一般的には到達できないレベルの負荷になるからです。
これは、今の僕が16歳の時に、大人に教えてほしかった内容です。多分に主観的ではありますが、もしこれを教えてもらっていれば、ひょっとすると僕の今の肉体的なコンディションは今よりずっと恵まれたものになっていたのではないかと想像します。
後、これは蛇足になるかもしれませんが、ここまでクッソ長い文章に付き合っていただいたあなたにだけ、耳寄りな情報をお伝えします。
16歳を超えたお子さんおられたら、普通の腕立てを30回×10セット、1時間でさせてあげて下さい。
理由はなかなか伝わりにくいと思いますので、もし信じていただけるなら、と言う話になりますが、僕が信じるに人間に備わったDNA の可能性をこじ開ける方法がこの世にはいくつかあって、このトレーニングはその後のトレーニングに必要不可欠な「超回復」を恒常的に加速化させることができるものと思っています。
高校の授業で1時間かけてこれをさせてくれた先生には今でも感謝しています。逆にここをこじ開けていない人は筋トレをしてもなかなか成果が出にくいのではないかと思います。
これは同じ授業を受けた同級生(一応進学校ですが・・・) が口を揃えて言っていたことからも一定の根拠があると信じています。
こうやって見てみると、プリズナートレーニングはお子さんや甥っ子さん、姪っ子さんの未来のためにあげられる素敵なプレゼントだとは思いませんか?
10.最後に
本当に長い記事を最後まで読んでいただいて、感謝の表しようもありません。僕がこの記事をまとめようと思ったのは、最近になってブログ界隈で人気になっているプリズナートレーニングをもっと多くの人にきちんと知ってもらうべきだと思う以上に、この本とそのノウハウが僕がこれまで読んだ本の中でも突出して人生に有益なものの一つだと感じているからです。
ちなみに僕が今までに得た人生に最も有益な知識だと信じるものは、
①会計学
②財務学
③統計学
④基本情報処理技術士
⑤英語
⑥旧約・新約聖書(念のため、僕はクリスチャンではありません)、仏陀の言葉、般若心経
そしてこの、プリズナートレーニング
となります。
残念なことにこれら関節の強化を含めた肉体の鍛錬については長く日の目を見ないまま、それこそ堀の中の囚人の間に埋もれて来ました。
それは資本主義の成熟と共に健康や肉体美というものすら、お金で買うもののように取り扱われる傾向にあるからだと思われます。
そういう意味で、今回紹介させていただいているこの本「プリズナートレーニング」又は、原題:「Convict conditioning 」が資本主義に毒された近代的なトレーニングの世界に一石を投じると共に、人間と言う動物に元々備わっている可能性を拡げる一冊だと信じています。
そのため、宣伝という意味ではなく、この本は訳本でも良いので一家に一冊ご購入いただいた方が良いと言う思いでこの記事を書きました。
ちなみにブログ界隈でこの本のメニュー全部を回数付きで曝している著作者に敬意の欠片も持っていない不届き者や、この本の全てをマスターしていないにも関わらずスクワット1種目だけマスターステップをやっているだけで「知見」としてひけらかす恥知らずまでいますので、その気になれば本を買わずとも無料でトレーニングをすることは可能です。
正直な所、私自身、このトレーニングに関しては入門者に過ぎません。最終的に全てのメニューが相互に作用しているこのトレーニングは、全てのメニューをマスターしないとわからないことが多いのではないかと思っています。
そのような玉石混交の情報の渦にあって、あたかも新約聖書のように原著に近い形のものが手に入るのはとても幸運な事だろうと思います。
もし、私の至らない経験から来る拙い文章が、この本を購入するに値すると判断する根拠になり得たら、下のリンクからご購入いただければ幸いです。
ただ、別に下のリンクからでなくても購入できるので、是非、手元に持たれて、可能であれば生活の一部に組み込んでみて下さい。
かなりの長文に最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
(2020/11/06 了)
Convict conditioning 英語版原著。英語が読めるのであれば聖書を手に入れるぐらいのつもりで買って欲しい。パッケージもかっこいい。
ただ、ちょっと誤植があるので注意(それがわかるぐらいの英語力は必要と思われる)。
プリズナートレーニング 日本語訳版。他の人のTweet を見ていると、この訳本に誤訳が含まれているんではないかと疑ってしまうが、それでも金をもらった翻訳者が完全な誤訳をするとは思えないので、多分大丈夫だろう。
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