2017年12月7日木曜日

何もしないをやってみる Part. 1

言葉を置き換えると「ぷーさん」になってみたということである。

細かいことは追々記事にする機会があるかもしれないが、とりあえず東京での派遣の仕事を辞めて、実家である山口県に引き上げてきた。
これからは無謀にもFXを主な生活の糧を得る手段としていこうと考えている。

こちらにバイクで帰ってきたのは11月21日になるので、二週間以上の間こちらに居て、ブログの更新もできないでいた。12月5日からFX取引を稼働させていて、とてもそのような余裕がなかったからである。

今は大工の従弟の作業場兼事務所に借りた机に座ってこの記事を書いている。親子二代のこの事務所に俺のPCを置ける場所がなかったので、従弟が半日かけて机を作ってくれた。


作業場に作っている事務所なので、開始当初は寒くてどうしようもなかったが、これも従弟がハロゲンヒーターを貸してくれて、今日までにずいぶん快適な環境になってきた。


しかし東京を11月20日に出て、バイクで山口県に帰ってくるまでの道のりは予想をはるかに上回る激しさではあった。

出発前にいくつか懸念事項があるにはあった。まず、携帯電話が不調で急に電源が落ちるなどの問題に見舞われていたこと、そして、バイクを走らせていると硫黄のような匂いがしていたことである。

もっともバイクの硫黄のような匂いについては一月前から発生していて、上野のバイク屋さんで整備してもらった後だったのでそれほど心配は要らないだろうと考えていた。

首都高速に乗って東名に入り、事前に調べて紙にも携帯電話にも保存しておいた道筋に沿って初日は大阪を過ぎたぐらいでビジネスホテルなどに泊まろっかなぁー、みたいなざっくりとした予定だった。
まー、ぷーさんである。予定など立てないぐらいがちょうどいい。

ずいぶん前にOB戦で静岡までバイクで行ったのだが、そこから先は未知の道。新東名自動車道なるものができていて少し驚かされたり、試験区間で110km/hで走っていい区域があるなど旅ならではの驚きを楽しみつつ、かつてシステムの導入で死ぬ思いをした名古屋を順調に通りすぎ、夕方ぐらいには伊勢湾岸自動車道などという地名を聞いたことぐらいしか記憶のない場所までついた。

このままいけば大阪を18時ぐらいに通りすぎ、神戸あたりでホテル探しができるだろう・・・「順調順調♪」と快適に冬の昼間のバイク旅を楽しんでいたのだが・・・

今、携帯電話用に保存していた道順を見てみると以下のようになっている。


事前に携帯電話に懸念があったため、手書きでも見れるようにしておいた。その紙を見ながら順路を確認しつつ、分岐の前には必ずサービスエリアに止まって確認しながら進んでいたのだが、バイク旅の怖いところはこの当たりを暗記して行かないと高速道路上で止まることができないところにある。
あまり携帯電話を見ると電源が落ちてしまうが、この時は一応確認して暗記したものと記憶している。

が、四日市JCTを超え、次は「名神高速道路(大津支線)」だ、と間違った記憶を元に先に進んでしまったのである。

亀山JCTで新名神高速道路に乗るべきところを直進してしまい、道がだんだん牛の匂いのする対向2車線になったあたりから「何かがおかしい」と思い始め、松坂牛(「まつざか」ではなく「まつさか」だという無駄な知識がここで身に付いた)で「え?もう神戸?」などという中学高校でまったく社会を勉強しなかったことが悔やまれる事態に陥り・・・

最後のパーキングエリアという多気パーキングエリアに入ってみたところ「伊勢神宮」が目の前だったのだ。

この時点で伊勢湾から大阪に向かうべきところを湾岸沿いに走って、運命の何かに吸い寄せられるかのように伊勢神宮に向かってしまったのである。時刻は確か17時頃だったと記憶している。

多気パーキングエリアでまずは携帯電話を使う危険を冒してかあちゃんに電話した。何しろ俺がバイクで旅立っていることを一番心配していると思われたからだ。

「かあちゃん、間違って伊勢神宮に来てしまった。ここらで適当に泊まるところを探すことにする。心配するな。」

携帯電話の電源はまだ生きている。とりあえず一番近い伊勢神宮に向かって走ることにした。

とは言え人生でまた来るとも思えない伊勢神宮である。ちょっと立ち寄ってみた。。。時間もそこまで取れない可能性があるので伊勢神宮という標識を頼りに駐車場まで来て見たところが「豊川茜稲荷神社」という神社だった。

伊勢神宮に来て全く違う名前の稲荷神社に参るというのは一体・・・

しかし今、改めて検索してみたところ、豊川茜稲荷神社という神社さんはWikipedia情報によると「漁師の信仰が篤い」場所らしい。やっぱり何かに引き寄せられたのだろうか。

もう暗かったので迷惑にならないように鳥居の外側から旅の無事とこれからの人生の幸が多いことを祈願してすぐに来た道を引き返す。とりあえず周りを見ながら走ったところによるとホテルらしきものは見当たらない。

念のためガソリンスタンドによってホテルの有無を確認したところやはりホテルらしきものは思い当たらないとスタンドの兄ちゃん談。

「仕方ない・・・来た道を引き返すか・・・」

ここまでがこのバイク旅の序章に過ぎないということが、この時の俺には想像もできなかったのである。

つづく

0 件のコメント:

コメントを投稿