2017年4月8日土曜日

応用情報午後対策: サービスマネジメント

もう少し早い段階で行うべきだったようにも思うが、午後対策で過去問を解いてみようと思う。

応用情報処理技術者試験は出題範囲が決まっているので、おそらく他の人も同じような対策をすると思うのだが、それぞれの得意分野を絞って対策するのは可能だと思う。俺のような文系の人でも対策が可能なのはありがたい。

平成28年秋季 午後 問10 (応用情報処理技術者試験ドットコムさんのページはこちら

設問1.
(1)
<俺の解答>オンライン応答時間はL社の提供しないネットワーク接続部分の影響を受ける。
<解答例>アプリケーションはL社が提供するPaaSの範囲外であるから
⇒ 確かにネットワークも範囲外だとは思うが、PaaSも良く考えると範囲外になる。。。くそう・・・
PaaSがPlatform as a Serviceの略であることは知っていたが、それが意味するところまで踏み込んで文章を読んでなかったのは確かに俺の落ち度である。ちなみにWikipediaさんで再確認したところ(クラウドコンピューティング)以下のようである。
SaaS Software as a Service
インターネット経由のソフトウェアパッケージの提供。電子メールやグループウェアなどが一般的に提供されるらしい。
PaaS Platform as a Service
インターネット経由のアプリケーション実行用のプラットフォームの提供。ユーザが自分のアプリケーションを配置して運用できる。
HaaS/IaaS Hardware/Infrastracture as a Service
インターネット経由のハードウェアやインフラの提供。ユーザが自分でOSなどを含めてシステム導入・構築できる。
ここでの回答は次の問題にも影響してくる。

(2)
<俺の解答>PaaSが依存する機器の障害が発生した場合に障害復旧に想定以上の時間がかかる場合。
<解答例>障害復旧後にK社が行うアプリケーションの稼働確認の時間が確保できない場合。
⇒ 障害が起こってL社が提供するPaaSが稼働できるようになったとして、利用者側のK社は引き続きアプリケーションの起動、必要に応じてロールバックやロールフォワードを利用したデータ整合性の確保と確認、などを行って実際にアプリケーションが利用できる状態にしなければならない。
設問1.だけ見てもぐうの音も出ないほどよくできた問題である。こんなところで一本取られている場合ではない。午後問題は非常に良く読み込む必要があると言える。

設問2.
<俺の解答>
a. キ.RFC
b. イ.CI
c. ウ.CMDB
⇒ 全問正解。こちらは午前問題の調査で「サービスマネジメント」をよくよく読み込んでいたのでそれほど難しくはなかった。ちなみに実際に受けた本番ではa.とb.の解答が逆転していた。それでは受かるわけはない。
CMDBについてはそれほど調査したわけではなかったが、残った解答群の中から見たことのある用語を選んだら正解した。せっかくなのでWikipediaさんの「構成管理データベース」を参照すると、
CMDB 構成管理データベース:Configuration Management Database
CMDBはCIとその重要な属性の詳細を記録し、CI同士の関係を1.技術的属性 2.所有者属性 3.関係属性 の3つの属性の観点で結び付けるものらしい。
読んだだけでそれを作成・維持するのが非常に困難で時間のかかるものであることがわかる。ただ、サービスマネジメントを支える非常に重要な要素だと思うので確実に覚えておきたい。

設問3.
(1)
<俺の解答>障害発生時の切り戻し作業
<解答例>データの整合性を確保
⇒ 本文中にK社が今までに実施したシステム切替作業で、「・インシデントが発生したときの事業に与える影響範囲を局所化できるので、段階的移行方式を採る場合が多かった。しかし、新旧のシステム間や他システムとのデータの整合性を確保するのに苦労した。」との記述があるので、ここから抜粋するだけでよかった。この点でも問題文をよくよく読む必要があるのは明らかだ。

(2)
<俺の解答>切替作業テスト
<解答例>・試行 ・移行リハーサル
⇒ これは・・・正解と言えるだろうか?問題文は「切替計画に不備がないことを確認するために、システム切替作業の実施日よりも前に、移行ツールなどのテストとは別に、『e』を実施する。」とあるので、切り替え作業自体のテストであれば良いのではないかと思う。

(3)
<俺の解答>切り戻し作業にかかる時間を考慮に入れた切り戻し決定の判断を行う確認作業
<解答例>展開作業中に発生するインシデントに備えた切り戻し作業
⇒ これは解答としては微妙かもしれない。確かに展開作業中にインシデントが発生する可能性も否定できないため、発生時に切り戻し作業を行うことは考慮しておく必要があるだろう。
一般的なシステムリリース作業では、夜間のリリース中、並行してテストを行いながらリリースのロールバックを行うかどうかを判断していると思うので自分の解答はそれを意図したが、確かに並行してテストを行っている段階で問題発生したとしたら、それもインシデントと言えるかもしれないし、また、予期せぬインシデント、例えばPaaS上でアプリケーションの動作に異常を来すなども考えられるので、インシデントに備えた切り戻し作業と言った方がより包括的に作業を説明できるようにも思う。

平成28年春季 午後 問10 (応用情報処理技術者試験ドットコムさんのページはこちら
設問1.
<俺の解答>ア. オ.
⇒ 正解。営業の経験があればわかるが、売り上げ達成などほとんどが絵に描いた餅である。社長や営業部長に営業個々人が言わされている目標の集合の場合、はっきり言って言っている本人からして信じてはいない。そんな営業側の言い分を完全に取り入れて資産の購入計画を立てるのは自殺行為だろうと思う。特に資金繰りの部分になってくると負債を使って購入したりすると仮に利子の支払いが滞ったらその時点で会社は終わりである。
逆に、成功したとしても売り上げは一気に上がるのではなく、徐々に上がっていくことが容易に予想される。いきなり売上計画全体をカバーできる資産を用意すると余剰となるのはすぐに理解できると思う。

設問2.
<俺の解答>売上及びデータ処理件数の推移の確認と予測の修正、及びキャパシティの変更
<解答例>計画を定期的に見直し、データ処理件数を予測する
⇒ うーん・・・言いすぎな感は否めないが、まず間違っているとは言えないだろう。少し言えるとすれば「定期的に見直す」という文言があるかどうかではじかれる可能性はあるだろう。
「定期的」・・・とても良い言葉ではある。

設問3
(1)
<俺の解答>
a. ア.
b. エ.
<解答例>
a. ア.
b. カ.
⇒ サービスサポートのプロセスは、
「サービスサポートは5つのプロセスと1つの機能で構成されていて、それぞれインシデント管理、問題管理、構成管理、変更管理、リリース管理、そして機能としてのサービスデスクとなる。」
となっている。
問題文は「キャパシティ計画及びチューニング活動に基づき、変更を『b』管理プロセスを通じて稼働環境に展開する」とある。
ここで変更管理、リリース管理の違いがいまいちよく分かっていないことに気づいたので改めてWikipediaさんを見てみた。
変更管理の説明によると、変更管理の目標は1.全ての変更作業に標準化した手法を適用する 2.効率的で迅速な変更処理の促進と評価を行う 3.変更作業のメリットとデメリットを明確化する とあり、実際の変更作業ではなく、変更そのものの評価が主な作業になっている。
一方で、リリース管理では1.変更管理と連携した投入計画の調整と実施 とあるので、変更管理は変更の評価を行い、リリース管理で変更の実施を行うという点で違いがある。
問題文では「稼働環境に展開する」とあるので、確かにリリース管理が答えとしては適切であると言える。しかし「変更管理」か「リリース及び展開」の二択までは絞り込んだが、「確か二語文は定義になかったはず・・・」で正解を逃したのは痛い。

(2)
<俺の解答>イ.
<解答例>イ.エ.
⇒ 問題文は「KPIとしてふさわしいものを解答群の中から全て選び、・・・」となっている。くそう(ノД`)・゜・。

設問4.
(1)
<俺の解答>インターネットを経由したチケット販売の販促を抑制と他のチャネルを通じた販売の促進
<解答例>他のチケットをピーク時間帯以外に申し込む場合は付与ポイントを増額する
⇒ かなり微妙な回答である。問題文は「需要管理の方針を支援するために有効な対策を述べよ」となっているので、当たらずとも遠からずなのかもしれないが、実際に例を述べて欲しいなら「有効な対策の例を述べよ」と言って欲しいものである。
しかし、俺の解答では対策そのものは述べていないので解答としてはかなり微妙なものとしか言えない。

(2)
<俺の解答>アプリケーションサーバのCPU利用率が閾値を超えインシデントが発生する
<解答例>会員の購入記録を検索するときに応答時間が悪化する
⇒ 問題文は「本文中の下線⑤について、処理能力が十分でないときにX社で発生する恐れがある事象を、本文の状況に基づき述べよ」で、下線⑤とその前後は「これまで一定期間ごとに分散保存していた会員の購入記録を,一括して蓄積できるデータウェアハウスを構築する。購入が見込める会員を迅速に選別して優先販売やキャンペーンの案内をする販売促進機能の検討を開始した。⑤この販売促進機能によって,将来見込まれる販売件数の増加をキャパシティ計画に反映し,処理能力を増強したり,ストレージの容量を増やしたりする必要がある。」となっている。
まず、下線⑤は明らかに「データウェアハウスの構築」について述べているので、解答はデータウェアハウスの障害に言及する必要がある。その点で俺の解答は完全に間違っている。このデータウェアハウスで発生する可能性のあるインシデントを答えれば間違いなかっただろうと思うのでやはりここで問題文が問うていることを確実に把握する必要があると思う。

ここまで過去2回分のサービスマネジメントを見てきたが、確実に言えることとしては「問題文が聞いてきていることを確実に把握し、ポイントをずらさずに解答する」ことが絶対的に必要と言える。
2時間半に及ぶ試験時間で、午前は解答してしまえば終わると言えるが午後については時間いっぱい真剣に考えることが必要な気がする・・・ヤニが持てばよいが・・・

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