※本当は今日、週に一回のおやすみのはずだったんだが、仕事が忙しすぎて1日休んでしまったので腹筋をいぢめてみた。
腹にいい感じの負荷がかかるけど、今までの経緯を考えると遅かれ早かれ慣れてしまうのだろうか・・・?
今日は保育園に受託の仕事に行った。朝早起きしていこうと思ったら目覚ましを止めてしまい、9時に起きて「あー今日も遅くなるなぁ・・・」と思って準備して・・・
ドアを開けたら雨が降っていた。。。
埼玉の北部近くにある保育園さんに行く時は、何故か雨が降るときが多くて一年に一回は真冬の冷たい雨にバイクに乗って突入する日が必ずある。
今日も行った瞬間に園長先生に「やっぱり雨でしたねー」と言われ、主任先生に「今日も雨だねー」と言われる。
受託の仕事を始めて、初めて受注した保育園さんなので以来5年間、かならず悪天候に見舞われて3年前ぐらいから毎年そんな話をしている。
が、夏だったらまだ笑えるけど、冬にそれが起きた日は本当にシャレにならない。
そして、それが今日だったのだ。
朝、東京を出た時は小雨。出る前に電話した母は今夜から荒れるとのこと。一日持つのを祈りつつ、東京を出て国道122号を北上、途中であまりの手の冷たさに立ち寄ったセブンイレブンでコーヒーを買った瞬間から本降りになる。
10時に出て、13時に保育園に到着。途中コンビニに寄ったので30分以上ロスした計算になる。寒すぎてもう行きだけで心が折れそうになる。
施設に着いて、園長にまず挨拶代わりに天候について触れられ、ついで後からお昼寝に付き合っていた主任先生にも挨拶代わりに・・・
道路が凍結してしまっては立ち往生してしまうので、監査用に残された帳票を一通り出力しようとしている間に、まずは調理師先生からネットワークフォルダがPCに割り当てられておらず、「同じものが見えているのか?」という問い合わせを受ける。
どうやらネットワークドライブに割り当てられていないフォルダが見えず、混乱したようだ。。。
ネットワークドライブの階層と、PCのネットワークドライブについて説明を試みるも玉砕。「理解できない。」という言葉で一蹴され、ネットワークドライブに追加したこととデスクトップに貼り付けたとだけ説明。家の母親も理解できないと言っていたので、さすがに敷居が高いのか?とか思いながらSQLでファイル出力している矢先・・・
今度はサーバクライアントシステムのネットワークが遅いと問い合わせ。
いや、正確には、Wifiのアクセスポイント付近にあるクラスから「PCがこない」と言われ、それが転じて「ネットワークが重い」という話になっているらしい。
早速「こんなんじゃ使えないっ( ゚Д゚)」と言わんばかりの主任先生に連れられ、現場に急行したところ電源を押しても反応が何もないPCが異様に寒さに強い子どもたちの部屋にポツンと電源を抜かれた状態で放置されている。きちんと布にくるまれた状態で・・・
「先生・・・ ノートPCの蓋を締めて電源抜いたらバッテリーなくなっちゃいます・・・」
納得のいかない先生達にバッテリの物理法則について説明するも「難しすぎるっ( ゚Д゚)」と一蹴され、「二度とPCをスリープにするなっ( ゚Д゚)」と返戻するも糠に釘である。。。
そうこうしている内に途中で休園した園児さんのマスタの再登録ができないという問い合わせの解答のために「4時に行きますから・・・」という4時があっという間に過ぎていく。
同年代の園長先生が「○○さん、まだ内にいますからもう少し遅れます・・・」という気の利いた電話をしてくれるのを背中で聞きながら、雪が降り始めた埼玉の田んぼに囲まれた道を走り始める。
途中、気温が低すぎて信号停車でエンジンが止まる。もはや嫌な予感しかしない。。。
姉妹園の保育園さんに行くと、理事長先生の奥さんで副園長先生が挨拶、ええ、天候は悪いですとも・・・
園児マスタを作成する時に、園児さんが親御さんの都合で1年休園することもあるというレアケースを想定していなかったが故に涙目の主任先生に「履歴が残ってさえいればどうにでもなりますから・・・」というまじないをかけたところで午後5時半。雨に雪が混じり始めている。
「帰る途中に死んだら冗談になりませんものね・・・・」と言う不謹慎な言葉に、副園長先生から「縁起でもないことを言わないのっ」と言われ、不吉な予感しかしない田んぼ道を走り始める。。。
そう・・・地獄は始まったばかりなのだ・・・
片道最低2時間の埼玉北部からの東京への雪の行軍(バイク編)が・・・
出発して15分の地点にあるセブンイレブンで、ホッカイロを買う。毎年行き当たりばったりで買うため、貯まる一方だが、こういう時に残っているカイロは10個以上のものばかりだ。
今回は初めて靴に入れられるタイプが手に入る。タバコを吸いながら靴底に水玉模様を下にして入れる。ジーンズのポケットにカイロを入れる。大腿の動脈付近に入れると血流が少しはあっためてもらえると期待しているが、走行中それを感じることはまずない。
走行開始後、すぐにヘルメットのシールドが呼気で曇り始め視界が20%に落ちてしまう。周りが田んぼだらけの灯りが無い状態でこれが起きると、一瞬気を抜くとガードレールが目の前にあるという体験を繰り返すため、シールドを開け放った状態で時速60km走ることになる。
体感速度を測定すると(
こちらのサイト)実に -14.7℃
氷が混じった雨が降っている状態でヘルメットのシールドを開けたまま走ると、氷の粒が顔に突き刺さるような感覚に襲われる。
目に当たると視界は真剣に20%×50%つまり1割になってしまう(片目で走行するという意味)ので、もう訳もわからないままシールドを目線近くまで下げて走ることになる。
シールドは凍ってるのか曇ってるのか、何も見えはしない。
そうやって15分も走っている内に、指先は痛み始め、クラッチを握るのが拷問になり、そして、その内何も感じなくなる(バイクに乗っている人がこれを見て、少し盛っていると思ったら何も言わずに暖かく見守ってほしい。世の中にはこれを見て可哀想と思ってバイカーに優しくしてくれる女性がいるかもしれないではないか?協力してほしい。)
指先から第二関節の感覚がなくなると、これは誰でも一緒なのではないかと思っているのだが、不安に襲われる。それまでに感じていた痛みを合わせて考えると、凍傷にかかっているのではないか?二度と動かなくなるのではないか?などと、痛みの他に何も考えられなくなっている頭でその一点に意識は集中し始める。
そんな中、バイカーにほんの少しの安心を与えてくれるのがエンジンの温かみだ。ガソリンタンクの真下、エンジンに手袋ごと手を突っ込むとほんの少し暖かく感じることができる。
感覚のなくなった指先をエンジンであっためる ⇒ 少し暖かくなり、激痛が走るようになる ⇒ 痛みがあることに安心する ⇒ その内感覚がなくなってくる
これを停車の度に繰り返す。しかし国道122号は信号が少なすぎる。。。
そこで長距離乗ってると有り難いのが大型トラックである。何しろ体に当たる風を軽減してくれる。今日は宮崎ナンバーの臼杵運送さんが道中助けてくれた。まさに「渡りに船」、否、「陸路にトラック」である。ドライバーさんご苦労様です。宮崎までの道中お気をつけてっ(*´▽`*)
そして、南に進むにつれて雪だったのが雨に変わってくる。温度が少しずつ上がってきて、指先の痛みがよみがえってくる。不安の解消と共に、恐怖で忘れていた痛みがよみがえり、同時にヘルメットのシールドに着いていた雪が溶けてくる。
いいことと悪いことは同時に起こるから始末が悪い。
雪が雨に変わる頃、カッパの下のジーンズが少しずつ水分に犯されてくる。
すこーしずつ・・・ひざ下までジーンズが濡れてくるのだ・・・ と、同時に腰辺りが不随意的に震え始める。今まで指先に集中していた寒さが、気のゆるみからか全身に感染する。
少し楽になってタバコが吸いたいところだが、雨が降っているからもうタバコに火をつけることもままならない。
さらに体中濡れていて、いったんコンビニに入ると30分以上体を拭いたりで時間が取られた挙句、外気にさらされた時には一瞬の天国から一気に地獄に落とされるというさらなる地獄を経験することになる。
経験上、いったん止まるともう1時間は走れなくなるのがわかっているので、辛かろうがなんだろうが走り続けることになる。
そして、痛みや何かに慣れてきた頃に狂った街、東京に戻ることになるのだ。
傘を差した自転車が後ろを見ずに車道に入ってくる。2車線を占有するタクシーが道を阻む。疲労困憊の上にさらに精神力を削る苦行が続く。。。
自転車もそうだが、全ての人に道路交通法の教育をすべきだと心の底から思う。
後30分、もう少し走れば家に着く、そんな逸る気持ちを抑えながら速度を落として走っていると視界に急に人影が入ってくる。
傘を差した中年サラリーマンが横断歩道の無いところを横断しようとする。
一灯しかないバイクは歩行者から見ると近づいているのが実際よりも遅く見える。それはわかる。が、横断歩道の無い場所で30m先にいきなり人影が出てくると力の入らない手で本気でブレーキをかけることになる。
前輪はロックし、当然のようにタイヤが滑る。こちらは時速40kmで走っているのだ。本当に運よく道路を足で蹴るとアスファルトに跳ね飛ばされ、股関節に激痛が走る。
本当にお願いしたいのだが、横断歩道とか、ルールとか、雨が降っていて早く帰りたいのは本当に理解できるのだが、守ってほしい。この場合、俺がよけるためにコケて運よく死んでしまっても、歩行者には何の罪もない。
法定速度以下で走っていたとしてもだ。
法律は法律だ。結果なんの請求もできないとしても、そこについて文句を言うつもりはまるでない。
ただ、早く帰りたいというだけで、横断歩道のないところで法定速度で走っているバイク走行者を危険にさらして良いものか?法律で守られているからと言ってルールをまげて良いものか?
ルールとは、犯罪の可能性を除いて考えれば、この社会に同時に存在している人間がお互いに不安なく過ごせるために設定されているものだ。
悪意が無いは言い訳にならない。ルールを守らないならば、社会のルールで守られなくても、自身が不幸になっても文句は言えないはずだ。
自身と、関係するすべての人を守るために、ルールは守ってほしい。
・・・自己主張が激しすぎたが。。。
色々な肉体的、精神的な経験をした3時間が終わり、ようやく家に着いても本当の解放まではまだ時間がかかる。
体の芯から震えながら3時間ぶりのタバコを吸いながら濡れている服を脱ぎ水を飲む。着ていた服という服はぬれて体にまとわりつき、体温を奪っていく。
ここで何故かようやくポケットにいれたカイロが暖かいことに気がつく。きっと感じていないだけで、体を温めていてくれたはずだ。
靴に入れたカイロは浸水してドザエモンと化している。膨らみを主張する炭素のかたまりに過ぎない。
ここで温水を出して、指を温めたいところだがそれをすると激痛のあまり傍から見ると面白い踊りを踊ることになる。急激な温度変化で指先に激痛が走り、かといってどこかに指先が触れると痛みを増すだけの結果となり、不随意筋の動きを何とか抑えようとするあまり部屋の空間という空間を叩きつけるところの無い激痛と共に踊りまくることになるのだ。
通常だと冷たいと思えるぐらいの温度に抑えて前腕で温度を確かめ、問題ないことを確認してから指先を少しずつ温める。そして少し温度を上げるを10分程度かけて繰り返さないと踊ることになる。
そして・・・その間に沸かした珈琲でようやく震えが止まるのだ。
そして、そのあとで翌日の動画の準備をするために、ゆっくりとお風呂に入らせていただく。これが毎年1回は行わなければならない行事なのだ。