この記事は「プリズナートレーニング女子に捧ぐ: どの辺を目標にしたらいい?」の続編で、ある程度目標設定したけど、次のステップに行ってもなかなか進められないとか、プリズナートレーニングをやってる主に男子を見ると本の通りに進めずにもっとしっかり進めていくべきなのかな?とか悩んでる女子に、目標に近づいていく上で必要なヒント的なものを提供できればと考えている。
この記事に書いてあること
1. 回数は?セット数は?どうやって増やしていくべきなの?
2. 次のステップに進めたけど全くできない。どうしたらいい?
3. スケジュールはどうすべき?
4. 回数はもっとできそうだけど、関節や腱が痛む。どうやって進めるべき?
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早速記事を進めていこう。
1. 回数は?セット数は?どうやって増やしていくべきなの?
基本的に回数やセット数は本に書いてある通りに進めるべきだと考えている。
例えばショートブリッジを10回5セットやっているとする。回数だけみると25回2セットと同じように見えるが、ここは本にある通り25回2セットを行っていきたい所である。
回数が一緒なら同じでは?と言う声が聞こえてきそうだが、実際にやってみてもらえれば分かると思う。おそらく10回5セットが出来るからと言って、同じぐらいの軽快さで25回2セットはできないはずである。
これは1セットのトレーニングで使われるスタミナと言うか体力消費が違うからで、10回で一旦休むと体力が回復してしまうため、セット数を増やしてもほとんど体力消費せずにトレーニング効果が薄れてしまうからだ。
トレーニングで向上される機能を分解するとすれば、筋力と体力になると考えるとわかりやすいかもしれない。
この場合、ある動作を行うことができる総合的な「筋力」がある(10回できる)のであれば、次はそれを一定の反復数できるように「体力」を向上させることでトレーニングの効果を増加させていく。
このような意味で、「本」に書かれているセット数や回数は実に絶妙に作られている。本文中にも書かれているように、ポール・ウェイドさんが教えてきた生徒や自分自身、そして長年に渡って囚人の中で培われてきた経験の賜物である。
前の記事で書いた目標に到達するために、必要最小限の努力で行っていけるように構成されているので、健康上の理由や体重などの理由が特段ない限りは本に書いてある通りに進めるのが良いだろう。
5セット10回できるのであれば、3セット15回にチャレンジしてみよう。問題なくできるようであれば3セットのまま16回、17回と回数を増やしていこう。
少しずつ辛くなってくると思うが、脂肪の燃焼効果も手伝ってだんだんと体型が理想の形に近づいていくものと思う。
ショートブリッジやストレートブリッジであれば筋肉が必要以上に大きくなる心配もあまりない(体重が過剰であればこの限りではないが)。
仮に体重が過剰であったとしても、この段階であれば脂肪燃焼効果と基礎代謝の向上によるメリットの方が上回るはずだ。
(これは脂肪ぢゃなくて毛なのよっ じろじろ見るんじゃないわよっ ( ゚Д゚) と、仰せのこころ嬢)2. 次のステップに進めたけど全くできない。どうしたらいい?
Twitter などで他の人のトレーニングを見ていると、既に次のステップに行けるはずなのに進まない人もいたりする。
別にそれは個人の好みの問題だと思うので好きにすればいいのだが、特に女性の場合は過剰な反復数は、求めていない筋肉肥大を招きかねないので注意したいところである。
一度目標が決まって、次のステップに進める様であれば次のステップに進めることを勧めたい。そしてここで出てくるのが次のステップに進めたとたん全く思った通りに体が動かないという問題である。
こうなってくると前のステップに戻って、何か足りなかったことがなかったか?とか、筋力が必要なレベルまで育ってないのか?とか疑いだしてしまうのはある程度は理解できる。
しかし冷静になって考えてみると、できないのは当然と言える。ステップ毎の動作や姿勢の角度、それぞれにかかる負荷などを分析してみると、明らかに違う筋肉を使っていることがママあるからだ。
そのため、前の動作と次の動作が完全には継ぎ目のないものにはなっていない。できないのはある意味当然なのである。
こういう意味では次のステップに進んだ時は、「まずは姿勢がキープできるようになる」のが必要なトレーニングになる。
非常に不格好になるかもしれないが、最低回数を続けていくことで「まだ鍛えられていない筋力」が養われるまで続けることが必要になる。
一般的なジムの筋力トレーニングと自重トレーニングの決定的な違いは、ジムの筋力トレーニングは特定の筋肉だけに負荷がかかるようにして効率的に「筋量」を増やすことに特化しているのに対して、自重トレーニングはその動作に必要な「全ての筋力」を同時に鍛えることを目的にしているところである。
ラグビーや柔道などの全身を使う競技では、一番弱い筋肉が、自分が出せる最大のパフォーマンスを決めると言われる。
自重トレーニングでも同じことが言えて、「姿勢がキープできる」つまり「動作に必要な筋力の準備ができる」まで回数を増やすことはできないのだ。
そのため、次のステップに進めてできないからと言って右往左往する必要はない。とにかく本に書いてある最低の回数を、できるだけ理想の姿勢でできる練習をするのだと割り切って進めるのが良いと思う。
さらに、本にはできないときのヒントが書かれている。こちらも参考にして、動作ができるようになるまで我慢して継続して行ってもらいたい。
(バランスは大事)3. スケジュールはどうすべき?
こちらも本に書かれているので、まずはこちらを参考にしてもらいたい。
しかしスケジュールに関しては俺個人が全く違うスタンスで臨んでいるため、本に書かれているスケジュールを行うか、これから書くことが納得いくものであれば自己責任で採用してもらえればと思う。
まず、現在の俺のスケジュールは以下のようになっている。
月・水・金: Pullups、Leg raises、Squats
火・木・土: Handstand pushups、Pushups、Bridges
本に書かれているスケジュールのどれにも当てはまっていないが、一応これまでの筋力トレーニングで得た知識や経験などを含めて考え、実際にトレーニングをした上で今の形にブラッシュアップした結果である。
スケジュールを立てる時に考慮したのは以下のようなものである。
1. 可能な限り毎日トレーニングを行うようにしたい。ただし、一日だけ休みにする。
2. トレーニング後の筋肉の回復には大きいものは48時間かかるため、主に負荷がかかる筋肉のトレーニングは可能な限り48時間以上空ける。
3. 主に負荷がかかる筋肉が重複している場合は、出来る限り一日に集約して行う。
特に2.と3.に関わる点で、Big 6 と呼ばれる6種目のそれぞれが主に使う筋肉の内、大きなものを分類すると以下のようになる。
押す筋肉(大胸筋、上腕三頭筋): Handstand pushups、Pushups、一部Bridges
引く筋肉(上腕二頭筋、前腕、広背筋、大円筋): Pullups、Leg raises
走る筋肉(大腿筋、大殿筋、広背筋など): Squats、一部Bridges
これとは別に姿勢維持からのアイソメトリック効果で鍛えられる筋肉が全種目でちょっとずつ重複しているはずだが、それらの筋肉は理論的に24時間で回復すると思われるので、この際無視している。
それでもそれぞれの筋肉に近接して同時に動く筋肉が大部分のはずなので、オーバーワークは防げているはずである。
実際にこのスケジュールを3か月以上続けているが変な痛みなどは感じてないので一応自分の体で検証済みと言える。
もちろんこのスケジュールを行うのはちょっと気が触れていると思われるので(一応これでもかなりの長期間体を鍛えているし、一時は荷揚げで一日8時間以上重量物の運搬をしていたのでできるものと思われる)、この通りのスケジュールはお勧めできない。
ではどうするか?上の分類で同じものにカテゴライズされたものはやるなら一日に集約する、やらないなら48時間空けるという約束事を守ればいいと思う。
例を挙げてみると
1.毎日やりたいが一日一種目に留めたいスケジュール。
月: Pushups
火: Pullups
水: Handstand pushups
木: Squats
金: Bridges
土: Leg raises
2.二日に一回休みを入れて、できるだけ筋肉痛が治ってからトレーニングするスケジュール。
月: Pushups、Bridges
火: 休み
水: Pullups、Squats
木: 休み
金: Handstand pushups、Leg raises
土: 休み
3.全部の種目を一日でやるスケジュール
月: 全部
火: 休み
水: 全部
木: 休み
金: 全部
土: 休み
この場合の全部というのは、別に全種目でなくても自分が決めたトレーニングだけでもいいだろうと思う。
ある程度約束事を守れば自分の仕事や生活習慣、与えられている環境(鉄棒があるところに行けるスケジュールとか)に合わせて組み合わせれば良いと思う。
その約束事は上に書いた通り、「上の分類で同じものにカテゴライズされたものはやるなら一日に集約する、やらないなら48時間空ける」というものだ。
4. 回数はもっとできそうだけど、関節や腱が痛む。どうやって進めるべき?
以前、自重トレーニングは怪我とは限りなく縁のないトレーニングと書いたが、無理をするとちょっと普通では考えられないところを痛めたりするので注意が必要である。
例えば俺のスケジュールが今の形に落ち着く前はこんなスケジュールだった。
月・水・金: Pushups、Handstand pushups、Squats
火・木・土: Pullups、Leg raises、Bridges
押す筋肉、Pushups とHandstand pushups、Bridges を毎日交互にしてしまっているのに着目してもらいたい。
このスケジュールでしばらくは問題なくできていたのだが、手首を痛めてしまった。よくよく考えてみると押す筋肉にカテゴリに納まるトレーニングを毎日してしまっていたのが原因だった。
意外に思えるかもしれないが、地面に手を突くという動作自体でも筋肉や腱に負荷を掛けていることになる。注意しなければならないのは、自重トレーニングでは動作を行う筋肉と姿勢を維持する筋肉や腱、それら全てを鍛えている、つまり行き過ぎると消耗してしまうと言えることだ。
こんな形で痛めてしまった場合はもう休むしかない。痛めたのが腱なのであればそれ以外の方法はない。
しかし、痛めたのが筋肉で、その筋肉が育つまではメニューがこなせないのであれば筋肉を育てなければならない。
手首を痛めた例で言えば、長年の筋力トレーニングで俺の体は上腕三頭筋や大胸筋などが他の筋肉よりも大きく発達していたため、手首の痛みを無視すればHalf one-arm pushups が出来てしまっていたこと、Pushups 系とBridges 系のトレーニングを毎日して手首に過剰に負荷を掛けていたことが原因だったと言える。
スケジュールを見直したことは当然だが、手首の痛みが落ち着くまではステップを落として普通のPushups をしながら手首が負荷に耐えられるようになるまで無用な刺激を避けるようにして治し、段階的にステップを再度上げていって今はHalf one-arm pushups をしても手首の痛みを感じないぐらいまで回復させた。
人間の体というのは不思議なもので自分でも思ってないような筋肉が発達している。例えば俺は大学の時にラグビーをやっていた頃から腹筋というものをしたことが無かった。
しかし蓋を開けてみると腹筋はマスターステップというものができるようになっていたのはおそらく夏の間ほぼ毎日のように素潜りしていたからだと思われる。
(そして今年も素潜りの季節が近づいている。アワビ起こしを装着する装着具の点検を先日行ったのだ)素潜りで効率良く海底に行くには、体を水面に対して素早く垂直にする動作をする必要があるわけだが、それって実は腹筋をしているのにかなり近いのだ。
朝の10時から夕方の16時まで、毎日のように腹筋していればそりゃー腹筋も発達するはずだ。
こんな風に仕事や生活習慣で、意外な筋肉が発達していることはあると思う。それが故に必要な筋肉が発達していなくても動作を行うだけならメニューがこなせることはあると思う。
そんな時、特に気を付けてもらいたいのは「ある動作が一定回数できる」ことよりも「ある動作を一定のスケジュールで継続できる」ことを重視すべきだと言うことだと思う。
もっと例えていうならば、自重トレーニングはジムで行う筋力トレーニングというよりは、少林寺の修業にイメージが近いということだ。
少林寺の指を鍛える修業では、初めは砂に指をたたきつけ、問題なくできるようになったら次は木の板を叩く・・・みたいな感じで指を「慣らしていく」。
なので、プリズナートレーニングではある動作が問題なくできるようになるまで体を慣らしていくイメージで行っていき、少しでも痛みなどを感じる時はその動作になれるまで回数を増やさないか、一つか二つステップを戻して慣れるまで待つ必要性があることを念頭に置いて「修業」してもらいたい。
本に書いてある「貯筋」と翻訳されている部分について、色々な解釈でのブログ記事を見かける。
字面だけ見たらいろんな解釈が成り立つので、色々な解釈があってよいと思うのだが、原文「putting strength in the bank」で言われていることはなかなか難しい概念だと思う。
まだ俺も初心者に過ぎないので偉そうなことは言えないのだが、おそらく「強さを蓄積する」というよりは「体が楽にできる動作の回数を伸ばしていく」というのが一番適しているのではないか?
できる!と思って回数を伸ばしていくと、意外なところに痛みを感じたり、関節が摩耗してしまって続けられなくなる結果になるのはウェイトトレーニングでもプリズナートレーニングでも同じである。
逆に、体全体を使った動作の中で体を鍛えるプリズナートレーニングではある種「守られた」動作の中で行うウェイトトレーニングよりも激しいトレーニングになることがある。
例えば、ベンチプレスでは固定された椅子の上で、両手でバーベルを押して体を鍛える。
仮にこれが片手で、体を固定するイスなどが無い状態で行ったらどうだろう?ちょっとしたバーベルの傾きで骨折まで行かないにしても軟骨をすりつぶして関節同士が直接当たるようになってしまうかもしれない。
意外な角度で筋が伸びてしまって、炎症を起こしてしまうこともあるだろう。
プリズナートレーニングでレベルが上がって、難易度が上がるにつれて上のような極端な例が現実になってしまう所にプリズナートレーニングの怖さがある。
片手で腕立てを始めたら、体重80kg あったら計算上100kg のベンチプレスに匹敵する負荷がかかると思われるのだ。
しかも固定や保護具などが無い状態で、である。
なので、自分の体は自分で守る必要があるのだ。
大工が仕事を覚える時に、いきなり全力で金づちで釘を打ち付けたと思ったら大間違いである。初めは釘が曲がらないよう、支えている自分の指を打ち付けないよう、おっかなびっくりでちょっとずつやっていたのだ。
そして釘が曲がらず、支えている自分の指も打ち付けないほどの安全が確保できるほどの技量を手に入れたからこそ、当たり前のように3回で波板に釘を打ち付けるようになっているのだ。
そこに至るまでの何千回という練磨があってこその技を一気に手に入れることなどできない。
初めからその技量が自分にあると思わずに、ゆっくりと着実に、筋力や体力、バランスや技を手に入れることこそが「putting strength in the bank」の要諦だと信じて筆を置かせていただく。
*****記事ここまで*****
長い文章に最後まで付き合っていただきありがとうございます。実際は僕が今やっているステップまではかなりのスピードで進めてきているので、ここで網羅できていないような問題や悩みなどがあると思います。
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基本的に相互フォローしているようにしています。ただし、一応失礼な発言がないかとか政治的な発言があまりにも左寄りとかの場合はフォローバックを躊躇しますので注意して下さい。
今までの経験では女性はそこまで激しいことをする人はいないようなので大丈夫だと思います・・・
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